【マンデルブロトレーニング】筋肥大するためには種目ではなく重量を変えろ!【筋トレ】
筋肉に色々な刺激を与えることで筋肥大させるという考え方は、その通りだと思います。
なぜなら人間の体は適応能力が高く、どんなに難しくて苦しい作業でも繰り返していると次第に慣れてくるためです。
筋トレについても同じで、同じような負荷を与えていてもそのうち体が慣れてしまいます。
そもそも筋肥大というのは新しい抵抗に対応するために筋肉が発達するという現象なので、慣れている負荷に対して筋肥大しないというのは当然のことです。
逆に言うと筋肥大させるためには体を慣れさせないことが重要で、そのための方法としてよく考えられているのは冒頭の「種目を変えて色々な刺激を与えよう」というものです。
この考え方に至るのはある意味当然だと思いますし、私もかつてはそうしていました。
しかし結論を言うと、最も重要なのは種目を変えることではなく重量を変えることです。
ここでいう「重量を変える」というのは筋肉がレベルアップしたからもう少し重くしようという意味ではなく、週ごとに低重量、中重量、高重量と使う重量を使い分けることを意味します(各部位のトレーニングを週1と仮定)。
重量に変化をつけることで筋肉にあらゆる刺激が入り、それが筋肥大に繋がります。
これは山本義徳氏(※)が考案したマンデルブロトレーニングというものです。
※元ボディビルダーで、メジャーリーガーのダルビッシュ有投手等のアスリートの肉体改造を指導している凄い人。
例えば胸をダンベルフライで鍛える場合、
・低重量の週は20kgで15~20回(化学的刺激)
・中重量の週は26kgで8~12回(物理的刺激)
・高重量の週は30kgで6~7回(神経系の発達)という感じです。
セット数は2セットで、効かせられないなと思うときだけ3セットやります。
インターバルについては3~4分程度しっかりと筋肉を休めます。
よく言われているのは「10回程度できる重さで3セット、インターバルは1分」というものなので、かなりの違和感を覚えるかもしれません。
最初は半信半疑で私も取り組んでいましたが、「急がば回れ」というべきなのか、筋力の発達はかつてないほど進んでいます。
上記のダンベルフライの例でいうと、私は最初に取り組んだ時は高重量で20kgが限界でした。
マンデルブロトレーニングを始めて約3ヶ月、今では1.5倍の30kgで行っています。
それでもやはり胡散臭いし、「種目を変えてやりたいなあ」という方もいると思うので、逆に種目を変えることのデメリットについて考えていきます。
種目を頻繁に変えることのデメリット
扱える重量の変化が分からない
・1週目はダンベルカール
・2週目はバーベルカール
・3週目はケーブルカール
・4週目はコンセントレーションカール
という種目で行うとします。
鍛える部位は全く同じ種目ですが、扱う重さは微妙にズレてきます。
片手種目のダンベルカールで14kg扱う人が両手種目のバーベルカールで28kgを扱うかといえば、そう単純な話ではありません。
ダンベルカールは14kgのままなのにバーベルカールは30kgできるようになったとすれば、それは単にバーベルカールという種目自体の動作に慣れたのか、真に筋力がアップしたのか分かりません。
ダンベルカールの1種目のみしか行っていないとすると、扱えるどんどん重量が増える=筋力アップということが容易に可視化できます。
複数種目を行う場合でも、仮に全種目の扱える重量が増えたとすればそれは筋力アップしたと言えるかもしれません。
しかし、もし1種目だけでも扱える重量が増えていなかったとしたら
「こんなにやっているのに1種目だけ重量が伸びない。筋力アップしていないだろうか。成長しているのだろうか」
成長が可視化できていないと、こんなふうに悩んでしまう可能性があります。
そうなると、筋トレ全体のモチベーションにも関わってきます。
種目を極めにくい
どの種目もきっちりとしたフォームで行わなければ、狙った筋肉に対して適切な刺激を与えることができません。
同じ部位で3種目も4種目も行っていると、どの種目も中途半端な仕上がりになります。
例えば、私はかつて背中のトレーニングが苦手でした。
きちんとやっているつもりでも、他の部位に比べて効いているようなあまり感覚がありませんでした。
私は「色々な刺激が必要だ」と思って懸垂とラットプルダウンを週交代で行いましたが、結局どっちもあまり効かせられず、背中トレに挫折しそうになりました。
そこでたまたまマンデルブロトレーニングに出会い、背中上部は懸垂1種目に絞ってフォームを研究したところ、バチバチに効かせられるようになりました。
嘘のような話ですが、今はほぼ毎週筋肉痛がくるようになりました。
思えば受験勉強でも同じで、色々な問題集を解きまくるよりきちんとした問題集1冊だけを完璧に仕上げたほうが深く理解でき、試験の点も上がりました。
筋トレに関しても同様で、特に初心者や中級者はその部位の1種目を極めることが重要です。
効かせられないと筋肥大しない⇒筋トレが嫌になってやらなくなる
この負の連鎖からも、マンデルブロトレーニングは救ってくれます。
種目を考える(思い出す)時間が無駄
筋肉の全部位に対して複数の種目を考えるのは結構大変です。
最初に頑張って全部決めてしまえば楽だと思うかもしれませんが、毎回違う種目を行うとなると
「今日は2週目だから1週目と変わるな。今週はあの種目とこの種目をやろう」
と一々思い出さなければなりません(もしくはノートにでもメモっておいてそれを見るか)。
私としてはこれは凄く面倒で時間が勿体無いと思います。
また、他に急な用事が入ってどこかの週の種目ができなくなってしまったら予定が全部狂います。
そこをまた調整するのが楽しいという人は止めませんが、やはり時間効率は良くないと思います。
まとめ
ジムに行くと、目移りするようなたくさんのマシンや器具があると思います。
1種目を極めろとは言いましたが、まずは色々試してみて、そこから自分にあった種目を極めていけば良いと思います。
その上でマンデルブロトレーニングを行うと、毎回良い感じに筋肉痛がきます。
筋肉痛が必ずしも筋肥大に繋がるという科学的根拠はないのですが、体感としては筋肥大が起きています。
また低重量日については、関節等の負担を軽くしつつトレーニングを行うので、低⇒中⇒高というサイクルの中での怪我の防止にも役立ちます。
そして、種目を固定するのは重要ですが全く変えるなということではなく、3~6ヶ月に一度は少しだけ変更しても良いと思います。
基本的には重量の変化で筋肉に刺激を与えますが、種目を時々変えることも大切です。
あらゆる知識を動員しつつ、怪我なく効率良く鍛えていきましょう。
※他の部位については過去記事をご参照ください。
※おすすめのプロテイン
※ホームトレーニングにおすすめの器具